REPORT

[ネイティブスタッフ]ゲリー小島 VOL.03 敬意をもって日々入渓レーポート!

皆さんこんにちは、フィールドスタッフのゲリー小島です。

先月からメインフィールドとしている木曽を少し離れ、長野県は南信地方の下伊那郡平谷村へ通っていました。

目的はそう「ヤマトイワナ」です。 因みに、なぜ平谷村かというと訳は三つ理由があります。先ずは、私自身 年に何回か平谷村漁協管内に行ってはいるものの今だ「ヤマトイワナ」を見たことがない。次に、管理釣り場の平谷湖フィッシングスポットの管理人の服部氏から、村の老人達からかつて村内の河川に「ヤマトイワナ」が生息していたという話を聞いた事。最後に10年ほど前にとある雑誌でその地域の記事が出ていたということです。 以上から果たして未だに「ヤマトイワナ」が生き残っているのか、そして平谷村の「ヤマトイワナ」は、どんな姿をしているのかを確かめたく平谷村へ向かうことになりました。

 調査1日目

ネイティブヤマトを探すにあたり、まずは放流魚が絡まない環境を探そうと地理院地図で目星をつけていた山中の細沢を釣り上がることに。この川でのファーストフィッシュは一見すると「ヤマトイワナ」かと思う魚体であったが、よく見ると背びれ近辺にうっすらとニッコウイワナの様な白点が混じる状態…

この魚がハイブリッドでと仮定すればおそらく上流にヤマトがいる可能性があると考え遡行したものの、意外なことに上流域はハイブリッドが占め、しかもよりニッコウに近い魚がいるばかりで「ヤマトイワナ」には辿り着けず。

調査2日目

この日は前回の沢から一つ山向こうの枝沢を遡行してみることに…この沢は途中まで林道が整備されており、その区間は釣り人の痕跡もあることから林道の終着点より奥が狙いどころと思い遡行することに。途中、沢は何本もの枝沢へと分離し、川幅は最初3メートルほどだったものが次第に狭まり遂には1メートルを切るほどに…

落ち込みがあると言っても大半は脛に届くかという深さで、広さもかなり狭く確実にボトムをトレースできるように「ラーカムア50HS」をチョイス。落ち込みの上流側にキャストし、ボトムを這わせて落ち込みに沈め、リトリーブすると手応えが。残念ながらニッコウイワナでしたが、このような小規模源流でも脈々を血を紡ぐイワナ達の生命力に感動を覚えました。

調査3日目

これまで気になりつつも単独ということで足を踏み入れていなかったとある堰堤奥へ!堰堤によって下流部とは断絶され、おそらく「ヤマトイワナ」と遭遇できる可能性が高いと踏んでいたこの河川。地図上では入渓予定地点からおよそ4kmほど遡行できそうでしたが、地理院地図から途中狭隘なゴルジュ帯が予想されました。実際に足を踏み入れてみて分かったのは、予想通りのゴルジュ帯の存在と傾斜のきつい部分では所々山肌が崩れガレ場も点在すし、装備の不十分を感じ遡行開始から1キロほどで釣り上がることを断念。

 しかし、この谷で意外だったのは下流とは断絶された堰堤上流部のハイブリッドの存在でした。

ただ、今回遡行した区間の上流部にはおそらくヤマトがいると考えられるので、装備を整え再びアタックをかけたいものです。 そして、脱型後は再び別の川へ… 

里川に通じる小規模河川。里川との合流部でも川幅は1メートルほどの川のそのまた支流、地理院地図にも載ってないような川幅50cmほどの極小河川。そこで出会いはありました。調査2日目よりも小さな河川、魚の着き場所は少しでも水深が稼げる落ち込みと考え狙いを絞りこみます。 ここでもルアーセレクトは「ラーカムア50HS」、まずは落ち込みの際にキャストすると上流側から走る魚影が! が、しかしバイトには至らず再度キャストし、今度はしっかりルアーを沈めてからリトリーブすると再び魚影が、そしてバイト!! 小柄な魚体ではありますが背中は無斑で体側には朱点という、追い求めていた「ヤマトイワナ」でした。

その後も小柄なヤマト達が何匹か顔を見せてくれ、平谷村で「ヤマトイワナ」を探すという目的を達成し無事に釣行を締めくくることができました。

最後に使用したタックルについてです。平谷村「ヤマトイワナ」探求では昨年発売のアルティメイトシューターシリーズ。

Ultimateshooter Us-410Ⅼ

Ultimateshoote Us-410MⅬ

そして、来年発売予定のアークトゥルスウォーター 47M2 boattini(ボアッティーニ)のプロトを使用しました。アルティメイトシューターシリーズはご存知の通り4ft10inの3ピースロッドで、LとMLの2機種の展開となります。調査3日目のゴルジュ帯や脱渓に高巻きが必要な場面では竿を畳みザックのサイドポケットに収納することで、両手の自由度を確保できます。また、グラスロッドの追従性の高さからバラシを防ぐことも出来ます。Lは控えめのトゥイッチやただ巻きといったルアー本来の動きで魚を魅せ、MLは派手なトウィッチやジャークで魚に対し積極的なアプローチを可能とします。

アークトゥルスウォーターはレングスと継数の違いで6機種が予定されており、私が使用した47M2 boattiniはシリーズ中でも短い4ft7inで小規模渓流やボサ川、源流での遠投を想定したモデルになりルアーウェイトはMAX10gとパワーのあるロッドです。したがって、アルティメイトシューターMLよりも更にアグレッシブなルアー操作を可能とします。 来年発売後もし、釣具屋さんで見かけた際は手にしていただけると幸いです。

 

タックルデータ

ロッド:アルティメイトシューター US-410L、US-410ML   

プロトロッド:アークトゥルスウォーター 47M2 boattini

リール:カーディナルC3

ルアー:ラーカムア50S、50HS